MacにインストールしたMicrosoft Office(Word、Excel、PowerPointなど)を削除したいとき、「アプリをゴミ箱に入れただけでは完全にアンインストールされない」ことをご存じでしょうか。
Officeは複数の関連ファイル(設定データやライセンス情報など)をシステムの奥深くに保存するため、正しい手順を踏まないと一部のデータが残ってしまいます。
この記事では、Officeを完全にアンインストールするための準備から削除完了までを、初心者にもわかりやすく解説します。

Mac でOffice をアンインストール前の準備
まずは、作業を始める前に以下の準備をしておきましょう。
1. Officeアプリをすべて終了する
WordやExcel、Outlookなどが起動中だと、削除がうまく進みません。
Dockや「アクティビティモニタ」で動作中のOffice関連プロセスを終了してください。
2. OneDriveなどの同期を停止する
クラウド連携中に削除すると、同期エラーが起きる場合があります。
OneDriveを使っている方は、一時的に停止しておくのが安心です。
3. 管理者権限でログインする
アプリ削除や設定フォルダの操作には管理者権限が必要です。
普段使用しているアカウントが管理者でない場合は、切り替えておきましょう。

Microsoft Office Home & Business 2024 (最新 永続版) | オンラインコード版 | Windows11、10/ mac 対応 | 1台用 |
Mac 用Officeのアンインストール方法
まず、Mac Office のアプリを削除する。

ステップ1:アプリケーション本体を削除
- Finder を開く
- 「アプリケーション」フォルダを選択
- 次のアプリを探して削除します:
- Microsoft Word
- Microsoft Excel
- Microsoft PowerPoint
- Microsoft Outlook
- Microsoft OneNote
- Microsoft Teams(インストールしている場合)
これらのアイコンを選び、ゴミ箱にドラッグ&ドロップしてください。
削除後はゴミ箱を空にします。
ステップ2:関連ファイルを削除(完全削除)
Officeをゴミ箱に入れただけでは、設定やキャッシュが残ります。
以下のフォルダを削除することで、完全なアンインストールが可能です。
- Finder のメニューから「移動」→「フォルダへ移動…」を選択
- 以下のパスを順番に開いて、対応フォルダを削除します:
~/Library/Containers/com.microsoft.Word
~/Library/Containers/com.microsoft.Excel
~/Library/Containers/com.microsoft.Powerpoint
~/Library/Containers/com.microsoft.Outlook
~/Library/Containers/com.microsoft.onenote.mac
~/Library/Application Scripts/com.microsoft.*
~/Library/Group Containers/UBF8T346G9.Office
~/Library/Preferences/com.microsoft.office.plist
これらはOfficeの設定・ライセンス・テンプレートデータなどを保持しているフォルダです。
削除後はFinderを再起動してください。
ステップ3:ライセンス情報を削除(再インストール時に重要)
再インストールを予定している場合でも、古いライセンス情報が残っていると正常に認識されないことがあります。
以下の手順でライセンスデータも削除しておきましょう。
- Finderで「移動」→「フォルダへ移動」を選択
- 次のフォルダを開きます:
/Library/Preferences/
- 以下のファイルを探して削除します:
com.microsoft.office.licensingV2.plist
- 同様に以下も確認:
/Library/LaunchDaemons/com.microsoft.office.licensing.helper.plist
これでライセンス関連情報も完全に削除できます。
ステップ4:Outlookデータ(メール)を削除したい場合
Outlookを使用していた場合、メールデータやアカウント設定も残ります。
Outlookのデータを消す場合は、以下のフォルダを削除します。
~/Library/Group Containers/UBF8T346G9.Office/Outlook
ただし、今後Outlookを再設定したい場合は、このフォルダをバックアップしておくと便利です。
ステップ5:Macを再起動して完了
すべての関連ファイルを削除したら、Macを再起動します。
再起動することで、システムキャッシュやバックグラウンドの残留データもクリアされ、完全にアンインストールが完了します。
うまく削除できない場合の対処法
もし「削除できないファイルがあります」「権限がありません」と表示される場合は、次の方法を試してください。
- Finderを再起動する
- セーフモードで起動して削除する(起動時にShiftキーを押し続ける)
- 管理者パスワードを再入力して再試行する
- Microsoft公式の「Remove Office」ツールを使う(※一部バージョンのみ対応)
アンインストール後の確認方法
削除が完了したかを確認するには、次のポイントをチェックします。
- 「アプリケーション」フォルダにOffice製品が残っていない
- Finder検索で「Microsoft」と入れても関連ファイルが出てこない
- 再起動後、DockやLaunchpadにOfficeアイコンが表示されない
これらをすべて満たせば、完全削除が完了しています。
再インストールしたい場合の手順
アンインストールが完了したら、再インストールもスムーズです。
- Microsoft公式サイト(https://www.microsoft.com/ja-jp/)にアクセス
- Officeアカウントにサインイン
- 「インストール」ボタンから最新版をダウンロード
- ダウンロードされた
.pkg
ファイルを開いてインストール
永続ライセンス版(Office 2021など)を使っている場合は、購入時のプロダクトキーを再入力します。
関連記事:Mac Office 再インストール方法|Word・Excel・PowerPointをスムーズに入れ直す手順
アンインストール時の注意点
- AppCleanerなどのサードパーティ製アンインストーラーを使うと、関連ファイルをまとめて削除できる場合があります。
- ただし、誤って他の設定ファイルを消すリスクもあるため、手動削除に自信がない場合のみ利用を検討しましょう。
- Microsoft 365を利用中の場合、サブスクリプションの解約はMicrosoftアカウントの管理画面から行います。アンインストールだけでは課金が止まりません。
よくある質問
Q1. Office 2021とMicrosoft 365のアンインストール手順は同じ?
A. 基本は同じですが、Microsoft 365の場合はライセンス情報がクラウドに残るため、再インストールが容易です。
Q2. 完全削除したのに再インストール時に旧設定が残るのはなぜ?
A. キャッシュやライセンス関連のファイルが残っている可能性があります。「Group Containers」を再確認しましょう。
Q3. 削除後にOneDriveやTeamsが残っているのは正常?
A. これらはOfficeとは別アプリ扱いです。不要な場合は個別にアンインストールしてください。
まとめ
MacでOfficeを完全にアンインストールするには、アプリを削除するだけでなく、関連フォルダやライセンスファイルを丁寧に消す必要があります。
手順まとめ:
- Officeアプリを終了する
- アプリケーション本体を削除
- ライブラリ内の関連ファイルを削除
- ライセンス情報を削除
- 再起動して完了
この方法を実践すれば、MacからOfficeを完全に消去し、再インストールもトラブルなく行えます。
動作が不安定なときや、バージョンを入れ替えたいときにも役立つので、ぜひ参考にしてください。